一般的に壁や天井にはクロス(ビニールクロス)を貼るケースが多いと思います。値段が安く多様な柄が選べるというのが主な理由だと思いますが、安く簡単に短時間で仕上がり、熟練があまり必要でない事から業者側の都合で貼られるケースがほとんどです。そしてクロスなどの新建材は近年ずいぶん改善されてきたとは言ってもやっぱりシックハウスの元凶です。また、すぐに剥がれたり汚れたりするのでみすぼらしく、結局は数年後に張り替えなくてはいけないので住み手にとってベストな選択とは思えません。

スタジオダックスでは左官の塗り壁仕上げかペンキ仕上げがほとんどです。理由として汚れ方が自然である事、汚れたら塗り重ねれば良い事、さらに質感が美しい事があげられます。
塗り壁の場合、テクスチャー(表情)は自由自在です。表情の付け方も職人の気分で変わったり、気温、湿度で変わったり、なかなか楽しいものです。出来上がってからも、光の当たり方で様々な表情をみせてくれます。もちろん平坦に仕上げる事もできますが、テクスチャーをつける事で後々の補修が目立たないと言う利点もあるんですよ。

上画像はスタジオダックスの標準的なテクスチャーで仕上げた珪藻土の例です。優しくアナログな表情なので無垢な空間によくマッチします。

下画像は珪藻土を粗い表情で仕上げたものです。主にカントリーや南仏風の素朴な空間に最適ですね。

珪藻土(けいそうど)とは、最近ポピュラーになってきた自然素材です。珪藻という植物プランクトンの一種が堆積して出来た地層からとれる土を建材用に加工したものです。昔から七輪などは珪藻土で作られています。それ自体が湿度の調節をしてくれたり空気の清浄をしてくれる優れものです。色も真っ白からベージュ系、グレー系、何色かの中から選べ環境に優しい素材です。外装に使えるものもあります。

上画像は漆喰を優しい表情で仕上げたものです。漆喰は珪藻土より光沢があってしっとりした表情が魅力なので、ある程度平坦に仕上げた方が素材の良さを引き出せます。

漆喰(しっくい)とは、石灰を加工した昔から馴染み深い左官素材です。お寺、神社、倉、などの白い壁はほとんど漆喰で仕上げられています。最近は乾式で建物が造られるようになり、ペンキの普及によってあまり使われなくなってしまいました。原則的に白で仕上げます。

モルタルは下地として使う場合が多いのですが、仕上げとして壁やカウンターなどに使うとハードで男性的なイメージに仕上がりますよ。ラスモルタルの金コテ仕上げに撥水クリア塗装したらこんな感じに仕上がります。
ただし、どんなに熟練した左官職人が施工したとしてもクラック(ヒビ)を完全に排除する事はムツカシい素材なので、それらデメリットも含んで考えないと成立しない仕上げですね。(洋光台T邸)

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