床のフローリングをはじめとしてあらゆる所にパインという素材を多用します。一言にパインと言っても様々な種類があり、表情や性質、経年変化など様々です。柔らかく程よい粘りがあり暖かみのある素材です。木目がやさしく、幅広のフローリングとして使うと昔風の板張りのイメージが心地よい裸足の生活が楽しめますよ。ただし、柔らかいと言う特徴がそのまま欠点にもなります。傷がつきやすいし伸縮が激しいので冬の乾燥している時期は隙間が大きくなります。また、反りが起こりやすいのも欠点ですね。そういった欠点をよく理解して使う事が大切ですし、逆にマイナス要素も楽しんで使うべき素材なのです。

パインには節があるものと節のない(無節)物があります。特に指定しなければ節がついてきます。家具など特殊な場合に無節を使う事がありますが、節がある意匠がパインの魅力と考えていますので無節はほとんど使いません。

スタジオダックスでは、ポンデロッサパインという木を好んで使っていたのですが、最近では世界的に希少な材料となってしまい部分的にしか使用できなくなってしまいました・・残念。

パインをクリアのオスモ塗装で仕上げた例です。最初は白っぽい仕上がりですが、時間の経過と共に赤っぽく焼けて、最終的にはアメ色に変色していきます。ムクの素材はそういった変化を楽しめますし愛着もわいてきますね。
最初に傷がつきやすいと説明しましたが、それらの傷もインテリアの一部として成立してくるから不思議です。(上大岡U邸)

パインにブライワックスで染色仕上げした例です。施工当初からアンティーク風の仕上がりになります。ブライワックスは一度塗りで仕上がり、乾きも早くかつ安いので工期と予算が厳しい物件には有効ですが、最近は時間とお金をかけてでもより自然なオスモ仕上げをする様にしています。当然お客さまには負担になりますが、長い目で見ればやるだけの価値がありますね。(大崎T邸)

輸入の無垢材はどうしても欠けや割れなどで使えない部分が2割程度含まれてしまいます。それら本来ゴミとして捨てる部分を再利用して作った引き出しです。この写真で約2年経過しており、イイ色になってきましたね。(Craft)

パインフローリングにオスモのオパークで染色した例です。施工直後はかなり真っ白ですが次第にパインの節や目が浮き出てきます。木が生きている証拠ですね。無垢素材が下地の場合はできるだけ木が呼吸できる仕上げを考えるようにした方が長持ちしますね。(Craft)

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